続アリストテレス

前回のブログで
幸福は私たちの究極目的、最終的な目的だというお話をしました。では、その幸福の中身、幸福の条件とは何でしょうか?

アリストテレスは「本来の在り方でいる事」と述べています。人間を含む自然物であっても人工物であっても、それがあるべき在り方でいること、それ本来の働きをした時が幸福(「善」という言い方もされますが)であるという事です。

具体的に人間で考えてみましょう。

人間と、植物や動物など他の自然物や人工物との違いは理性の有無です。ですから人間に本来的な在り方とは、理性が働いている事、すなわち理性で非理性(本能や欲望)を統括(コントロール)していることだと考えられます。
卑近な例をあげるなら、

夜遅くに甘いケーキが食べたくなりコンビ二に行きかけるけど(暴走する欲望)


いや!この時間に食べたら太る!と思い直して(理性で)、

グッと我慢(コントロール)する


といったことになるかと思います。

アリストテレスによれば、
このように欲望の暴走を理性でコントロールできていれば、その人は根本的に幸福だということなのです。

どうですか?
そう考えると、幸福は案外身近なところにあると思いませんか?